施工前後比較写真
施工前
施工後
点検・調査結果報告
Ⅰ、屋根・パラペット部分
楠森様邸の瓦は石州瓦(せきしゅうかわら)が使用されています。石州瓦とは瓦の産地で、硬く丈夫な瓦です。築40年以上とお聞きしたので、瓦の下地(ルーフィング)の劣化を心配しましたが、比較的良好な状態でした。通常40年経過した場合は、下地から改修が必要になりますが、楠森様邸の場合は、その心配は無い様です。但し、5カ所ある隅木(スミギ)のうち3個所のメンドが崩れていました。軒裏に雨漏りが発生している原因と考えられます。改修が必要と判断します。
Ⅱ、外壁部分(塗膜劣化、汚染の発生状況)
外壁部分は一部に漆喰、モルタル仕上げにアクリル系のリシン仕上げ、増築部分にスチール製の建材が使用されていました。特にアクリルリシン塗装箇所については、防水効果は新築時から約5年程度しか期待できなません。
Ⅲ、コーキング(劣化・ひび割れの発生状況)
手の込んだ仕上げが行われている個所や諸注意事項、無塗装部分についての確認を行います。
ジョイント部のコーキングの劣化(やせ・切れ)による雨水の浸入にも特に注意が必要です。特に注意が必要です。
Ⅳ、軒天井(塗膜劣化、汚染・漏水の発生状況)
軒裏(天井)は木製で無塗装の様です。木自体の水分や油分が長い年月を経て失われており、今回はそれらを補給する意味も兼ねて塗装した方が長持ちすると考えます。現段階では、隅木(スミギ)の崩れが原因で、雨漏り箇所が3個所確認できます。由って、雨漏りを改修した上で、塗装を行う方法をご提案いたします。塗装の色は、木目が分かるくらいに明るめの色がお勧めです。
Ⅵ、雨樋(劣化、退色・変形・破損などの発生状況)
塩化ビニール製の雨樋は、新築当時のままではないでしょうか?一般的に取り付けてから20年以上経過した場合は、取付金具と一緒に交換する場合が多い様です。ひび割れや欠損も確認できないので、今回は塗装で良いのでは?と考えました。
Ⅶ、鉄部(塗装の有無の確認、他)
雨戸や雨戸を収納する戸袋(アルミ部分を除く)、庇板金などが対象となります。庇板金の白い部分は錆と判断します。錆が発生している部分は、錆止め塗装を行います。
Ⅷ、無塗装部分の確認
鉄以外の金属(アルミ・アルミ鋳物・ステンレス・銅・ガルバリュウムなどの金属)は、現場での塗装に適していません。赤外線焼付塗装が現場では行える環境に無いからです。 それに加えて、温水器のタンクも無塗装と考えています。
Ⅸ、躯体バルコニー防水(防水膜の劣化・汚染の発生状況)
木部は基本的に塗装を行います。確認の為に記載しました。
施工写真ギャラリー
【南側】
【微生物汚染】
【モルタルの割れ】
1.工事前・点検時
楠森様邸の住宅は、新築から約40年以上経過していました。 屋根の一部は改修済みとの事でしたが、外壁や木部・鉄部は新築当時のままの様でした。
【木製の軒裏】
【雨漏りによる腐食】
【雨漏りの原因箇所】
2.工事前・点検時
軒裏(天井)は白木の板です。汚れの付着は有りますが、特に気になった箇所は、屋根の雨漏りが原因の木の腐食です。大工工事と瓦工事が必要でした。
【漆喰壁】
【左官塗り壁】
【玄関引き戸】
3.工事前・点検時
家の塗り替えを行う場合、注意が必要な素材や塗装してはいけない場所があります。漆喰は白のつや消しが基本です。左官塗り壁は、極力塗装しない事をお勧めします。アルミ製の玄関枠と引き戸は木目調の印刷ですが、紫外線の影響で、変色が目立ちました。
【北側】
【縦樋】
【戸袋鏡板】
4.工事前・点検時
木部・鉄部は経年劣化で、表面が傷んでいました。
【足場組み】
【足場組み】
【塗料の飛散防止ネット張り】
5.仮設足場工事
平屋ですが、安全で入念な工事を行うためには、足場と塗料の飛散防止用ネットを張る事が重要です。足場は全周に張りました。
【瓦軒先】
【屋根漆喰部分】
【棟木破れ箇所】
6.仮設足場後の再点検
仮設足場を組んだ後で、再度点検を行い、各部の状態をくまなく調べました。
【雨漏りによる腐食】
【屋根の粘土が流れだした】
【付近の軒裏】
7.仮設足場後の再点検(不具合箇所)
軒裏の腐食で、粘土が流れている個所がありました。それ以外に異常は見られませんでした。
【壁の洗浄作業】
【板金洗浄】
【エアー洗浄】
8.洗浄作業
基本的に高圧洗浄機を使用しますが、水が室内に浸水する危険性がある場所は、ブロアーを使用しました。
【窓の養生】
【玄関周りの養生】
【エアコン室外機も専用カバーで養生】
9.養生作業
非塗装面や床をビニールや布で覆う作業を養生と云います。大事な作業です。
【張替え工事】
【張替え工事】
【張替え工事】
10.軒裏一部張替え
軒裏の腐食した個所と増築部分の不具合箇所も併せて、張り変えました。
【張替え工事】
【ステイン塗装】
【ステイン仕上げ塗装】
11.軒裏の張替えとステイン塗装
既存の軒裏は無塗装の状態でした。長年の乾燥で、湿気や油分を補充して、防虫効果を高める事が期待できる様に、外部用ステイン塗装を行いました。
【下塗り塗料】
【下塗り塗装】
【下塗り塗装】
12.モルタル壁下塗り
水性ソフトサーフSGで、下塗りを行いました。(下地の劣化を考慮して、厚みをつけました。)
【中塗り塗料】
【中塗り塗装】
【中塗り塗装】
13.モルタル壁中塗り
水性セラタイトF(SR-169)水性のフッソ塗装です。
【上塗り塗装中】
【上塗り塗装中】
【上塗り塗装完了】
14.モルタル壁上塗り
中塗り同様の水性セラタイトF(SR-169)で、仕上げ塗装を行いました。塗装中は同じ塗料でも、色が薄く見えますが、これが正常な状態です。
【下塗り塗装】
【下塗り塗装】
【中・上塗り塗装】
15.漆喰壁下塗り
マイルドシーラーEPOで下塗り→ナックベース(つや消し)SR-103で中塗りしました。
【中塗り塗装】
【上塗り塗装】
【漆喰塗装完了】
16.漆喰壁上塗り
中塗り同様に、ナックベース(つや消し)で、上塗りを行いました。
【サビ落し】
【さび止め塗料】
【さび止め塗装】
17.雨戸や戸袋鏡板に錆が発生していました。丁寧にサビをケレンして、防サビ塗装を行いました。
【サビ落し】
【さび止め塗料】
【さび止め塗装終了】
18.庇(ヒサシ)防サビ塗装
クリーンマイルドシリコンで、軒裏の下塗り・上塗りを行いました。
【使用塗料】
【雨戸下塗り】
【雨戸上塗り】
19.雨戸塗装
クリーンマイルドシリコンSR-422で、下塗り→上塗りを行いました。
【使用塗料】
【庇中塗り】
【庇上塗り】
20.破風板・幕板・化粧柱の塗装
雨戸同様 錆止め塗装を行った後に、クリーンマイルドシリコンSR-422を2回塗装しました。
【濡れ縁塗装中】
【仕上げ塗装中】
【濡れ縁塗装完了】
21.破風板・幕板・化粧柱の仕上げ塗装
再度、クリーンマイルドフッソで、各部の仕上げ塗装(合計4回)行いました。
【梁と垂木ステイン塗装】
【梁・柱と垂木ステイン塗装】
【梁と垂木ステイン塗装】
22.北側垂木・柱方ステイン塗装
北側(勝手口側)の垂木・柱・梁などを、軒裏で塗装した要領で、外部用ステインで仕上げました。
【軒裏張替え工事】
【軒裏張替え工事】
【軒裏張替え工事】
23.軒裏腐食部分の張替え
屋根の棟木からの雨漏りが原因で、軒裏の一部に腐食が発生していました。腐食部分を除いて、新たにやり直しました。
【軒裏塗装】
【軒裏塗装】
【鼻隠し無塗装】
24.軒裏再塗装
張り変えた軒裏をステイン塗装しました。 但し、先端部分は銅板を使用されていたので、無塗装としました。
【棟木工事前】
【棟瓦撤去中】
【下地の状態】
25.棟木の解体
屋根の棟木(漆喰部分が壊れていたために、雨水が内部に浸入していたので、悪い部分を一度撤去する必要がありました。一連の工程を写真でご検証下さい。
【ルーフィングやり直し】
【モルタルを埋める】
【棟のやり変え】
26.棟木のやり変え
解体した後で、再度旨を作り直しました。
【南側棟木完了】
【西側棟木完了】
【北側棟木完了】
27.棟木完了写真
屋根の部分改修工事の内容は、5カ所ある棟木を解体して、再度作り直す作業でした。
【既存サッシ引き戸】
【枠のみ残す】
【引き戸交換】
28.アルミサッシ改修
築30年でアルミ製の玄関引き戸が傷んでいました。一番目立つ場所です。 今回は、周りの壁を壊さないで、サッシを交換するやり方
リクシル リシェント仕様(カバー工法)で、家のイメージが格段にアップしました。