施工前後比較写真
施工前
施工後
点検・調査結果報告
Ⅰ、屋根部分
屋根の瓦は陶器瓦が使用されています。これから先も、①陶器瓦のままであれば、塗装の必要はありません。②陶器瓦の場合、表面に塗膜が形成されていませんが、瓦の下地(ルーフィング)が熱で脆弱になり、瓦の割れが無くても雨漏りが発生する可能性が高まります。*瓦にシリコンコーキングが施工されているので、その点気になりました。➂瓦の割れやズレ、その他の不具合に関しては、足場を組んで再度調査を行う必要があります。
Ⅱ、外壁部分(塗膜劣化、汚染の発生状況)
前回の塗り替えは、11年前に弊社が行いました。使用した塗料は水性セラミシリコンでした。外壁の色は全体的に褪せていると判断しますが、耐候性や防水性能はメーカーの期待値を結果的に確保している様です。➀周りが田んぼなので、想像以上に田んぼの土で外壁が汚れています。
➁コケなどの微生物汚染も北側や東側に見られます。塗り替えの時期が来ている様です。モルタル壁に目立ったひび割れは確認できません。
Ⅲ、軒裏天井(塗膜劣化、汚染・漏水の有無、その他)
T様邸の軒裏は、2階部分はケイカルボードが使用されており、1階部分は木製の垂木みせです。素材も塗装方法もそれぞれ違うので、適宜塗装が必要です。軒裏にシミなどは確認できません。シミが発生している場合、シミの場所や範囲によっては雨漏り発生と関係があるので、入念に点検する必要があります。それ以外には、外壁同様にハチの巣が複数確認できました。
Ⅳ、破風板及び化粧柱(塗膜劣化、汚染の発生状況)
2階の破風板は板金によるカバーが施工されています。主に東と西のつま側の塗膜劣化が進行しています。南と北は横樋が掛かっている分表面の劣化は少ない様です。共に耐候性に優れたシリコン塗装がお勧めです。化粧柱は前回、外部用のステインを塗装していました。次回は破風板同様にシリコン塗装を行う予定です。
Ⅴ、雨樋(劣化、退色・変形・破損などの有無)
塩化ビニール製の雨樋は、前回塗装を行いました。主に紫外線の熱や雨による表面の塗膜劣化が確認できます。雨樋は新築してから30年前後経過すると、素材の弾力性が低下して、ひび割れや破損が発生し易くなります。実際には製品の質やその他の要因でもその差はありますが、今のところ、雨樋を交換する必要は無いと判断します。
Ⅵ、木部(塗膜劣化、汚染・腐食などの有無)
木部に関しては、化粧柱と同様に塗膜の劣化や剥がれが見られます。腐食した個所は無い様です。早めに塗装を行う事で、木材の腐食が予防出来ます。軒裏や化粧柱同様に、シリコン系の塗装を行い、木材の寿命を延ばしましょう。結果的には住宅の維持費を削減できると思います。
Ⅶ、鉄部(塗膜劣化、汚染・サビなどの発生状況)
鉄部の場合は表面の塗膜の退色や劣化よりも、やはりサビが発生していないか?が一番の調査課題です。全体的に塗膜は経年劣化していましたが、錆が発生しているのは雨戸に限られています。サビの除去→防サビ塗装→下塗り→上塗りの順に作業を進める予定です。
Ⅷ、その他、確認事項
金属部分に関して、現場での塗装が可能なものは、鉄のみとお考え下さい。その他の金属(アルミ・アルミ鋳物・銅・ステンレスなどの金属)は、焼付塗装でなければ、不具合発生の原因になる危険性が増します。 以上の事を考えて、確認の為に記載しました。
施工写真ギャラリー
【2階の破風板・外壁】
【破風板・雨樋・軒裏の現状確認】
【軒裏天井の塗膜の状態確認】
(1)工事前・見積点検時
T様邸は約11年前に弊社で、外部塗装工事を行って頂きました。前回使用した塗料及び、工程などの資料も残っており、今回の見積りの参考になりました。
【外壁コケ発生】
【化粧柱の経年劣化】
【雨戸のサビ】
(2)工事前・見積点検時の劣化個所について
目視の段階では、あまり塗装の劣化は気になりませんが、細かく見ると塗膜の劣化やサビなども散見されました。
【仮設足場設置】
【仮設足場設置】
【波板部分板でカバー】
(3)仮設足場工事
金属足場を家の全周に組んで、塗料などが飛散しない様に、メッシュネットを張りました。選択物干し場や勝手口付近の波板部分には、破損しない様に構造用合板を敷きました。
【壁の洗浄】
【瓦の洗浄】
【雨戸などの洗浄】
(4)高圧洗浄作業
田んぼの土などが風で飛んでくるので、以外に汚れているものです。家の中に洗浄水が入らぬように気をつけながら、高圧洗浄作業を行いました。
【施工前】
【施工中】
【施工後】
(5)玄関柱・縁桁の手洗い
縁桁を洗浄機で洗うと、室内に水が入る恐れがあります。由って、クエン酸と重曹の適量混和した液体を布を使って手洗いしました。
【錆びケレン作業】
【錆びケレン作業】
【錆びケレン作業】
(6)雨戸サビケレン・下地処理
外壁塗装を行うために、雨戸は一旦外す必要があります。(雨戸の裏側の壁を塗装する為) サビ部分は丁寧にサビを除去して、旧塗膜をサンドペーパーで、下地処理しました。
【防錆塗料】
【サビ止め塗装】
【サビ止め塗装終了】
(7)雨戸の錆止め塗装
錆止め塗料(マイルドサビガード黒)で、防錆塗装を行いました。
【使用塗料】
【中塗り】
【中塗り】
(8)雨戸中塗り
現状色を参考に、クリーンマイルドシリコンを調色しました。吹付にて、中塗りを行いました。
【上塗り】
【上塗り】
【上塗り】
(9)雨戸上塗り
中塗り同様の工程で、再度上塗りを行いました。
【庇板金ケレン】
【雨切り板金ケレン】
【換気扇フードケレン】
(10)鉄部下地ケレン作業
鉄部は表面の劣化した旧塗膜やサビを除去を行い、塗装の準備を行います。
【使用塗料】
【下塗り】
【下塗り】
(11)鉄部下塗り
クリーンマイルドシリコン(RC-103)ココナッツブラウンで、下塗りを行いました。
【施工前】
【施工中】
【施工後】
(12)鉄部上塗り
同じ塗料で再度上塗りを行いました。(実際の工程は、外壁塗装を行った後で、上塗りを行いましたが、分かり易くする為に、順番を変えました。)
【使用塗料】
【軒裏塗装】
【軒裏塗装】
(13)1階軒裏天井塗装
クリーンマイルドシリコンで、1階の軒裏を塗装しました。既存に近い色を選びました。
【使用塗料】
【軒裏塗装】
【軒裏塗装】
(14)2階軒裏天井塗装
2階の軒裏は、ケイ酸カルシュウム板が使用されています。耐候性と密着性に優れた、塗料を使用しました。
【使用塗料】
【下塗り】
【下塗り】
(15)外壁の下塗り
水性ミラクシーラーエコ(クリヤー)で、壁の下塗りを行いました。
【使用塗料】
【中塗り】
【中塗り】
(16)外壁の中塗り
水性セラミシリコン(SR-404)で、中塗りを行いました。この塗料は、前回使用した塗料と同じ色の塗料です。
【使用塗料】
【上塗り】
【上塗り】
(17)外壁の上塗り
再度、水性セラミシリコンで、上塗りを行いました。
【使用塗料】
【破風板下塗り】
【破風板上塗り】
(18)破風板塗装
板金カバーがされている破風板は、特に東と西側のケラバの退色が目立ちました。劣化が早い原因は、紫外線の照射量が多いことが挙げられます。由って、塗装回数を増やしました。
【化粧柱】
【幕板】
【基礎木部】
部位:木部の下塗り
木部の塗膜も劣化していました。鉄部同様に、旧塗膜の傷んだ表面は全体的にケレン作業を行い、シリコン塗料で下塗りを行いました。
【化粧柱】
【幕板】
【基礎木部】
部位:木部の上塗り
破風板同様、紫外線の影響で塗膜の劣化に違いがある所です。塗料の粘度や回数に気をつけながら、上塗りを行いました。
【下塗り】
【下塗り】
【下塗り】
部位:雨樋の下塗り
クリーンマイルドシリコンで、下塗りを行いました。尚、使用した塗料は、板金や軒裏と同じ塗料です。
【横樋】
【縦樋】
【瓦の上】
部位:雨樋の上塗り
劣化の程度を考慮して、塗る回数を増やした場所もあります。
【1階軒裏・外壁の確認】
【2階軒裏・外壁の確認】
【勝手口側】
部位:足場解体前の手直し・確認作業
足場を解体する前に、最後の手直し・補修を行い、不具合箇所がないか?最終確認を行いました。
【完了写真】
【施工中】
【施工後】
部位:完了写真
全ての工事が終わり、工事が終了しました。