施工前後比較写真
施工前
施工後
工事にあたって職人からのコメント
17年前に弊社で塗り替えを施行して、再度の工事依頼をいただきました。
工事金額は税込み¥120万円台です。前回施行同様に屋根・外壁・その他も主にシリコン塗装です。
結果的にみて、メーカーのカタログスペックよりも、長く美観を保持できたと自負しております。
点検・調査結果報告
Ⅰ、屋根部分(陸屋根防水含む)
建物の直上部を守ってくれるのが屋根です。屋根部の劣化によって保護機能が低下すると、雨漏りなどの損害が生じる可能性が高まります。塗装の塗膜の劣化以外にも、瓦のズレ・割れ、面土しっくいの剥がれなども雨漏りの原因となる可能性があります。
また鉄骨造やRC造の陸屋根の場合は、雨漏りの原因として、防水層の劣化以外にも排水の詰まりなども挙げられます。
Ⅱ、外壁部分(塗膜劣化、汚染の発生状況)
外壁の塗装膜は、雨水や太陽光線(紫外線)の影響を受け、表層から徐々に劣化していきます。その劣化状況は、チョーキング(白亜化)、塗膜の亀裂・剥がれなどの症状となって現れます。また、建物の美観を損なう汚染は、大気中のホコリによる一般汚染と、カビ・藻類による微生物汚染が主に挙げられます。
Ⅲ、外壁部分(躯体亀裂の発生状況)
外壁のヒビ割れは、温度・湿度による建物の伸縮、内外温度差、乾燥による伸縮、車などによる地響き、地震、地盤沈下などの原因によるものがほとんどです。ヒビ割れ部分から雨水が浸入し、躯体を劣化させ、木部の腐食などを引き起こし、住環境の悪化を招きます。
また、サイディング壁の場合、ジョイント部のコーキング(シーリング)の劣化(やせ・切れ)による雨水の浸入にも注意が必要です。
Ⅳ、軒天井(塗膜劣化、汚染・漏水の発生状況)
軒天井は直上は屋根に守られていますが、風化及び反射による太陽光線(紫外線)により、塗膜の劣化・汚染が生じます。外壁と同じようにチョーキング(白亜化)、塗膜の亀裂・剥がれなどの症状となって現れます。また、屋根部の漏水や雨どいの不具合などによる雨染みや、木部の腐食なども起こりうる場合があります。
Ⅴ、破風及び鼻隠し(塗膜劣化、汚染の発生状況)
破風及び鼻隠しは、屋根側面にあるため、雨水や太陽光線(紫外線)の影響を大きく受けます。屋根・外壁と同じように、チョーキング、塗膜の亀裂・剥がれなどの症状となって現れます。また材質が木材の場合は、著しい劣化が見受けられる場合が多くなります。
Ⅵ、雨樋(劣化、退色・変形・破損などの発生状況)
雨樋は、屋根に落ちた雨水をスムーズに地面の雨水枡へ導くためのものです。塩化ビニール製のものが一般的であるため、太陽熱による退色・変形が生じやすく、雨どいの欠損による外壁への影響も考えられます。また落ち葉などによる詰り、取付金具の欠損による勾配不良などもオーバーフロー(溢れ)の原因となります。
Ⅶ、木部(塗膜劣化、汚染・腐食などの発生状況)
外部の木部は、雨水の影響により腐食が進行します。特に塗料による保護がなく、水はけが悪い状態であると、侵食のスピードが速くなります。現状が塗膜の保護が失われた状態であるならば、早めの処置が望まれます。腐食が進行すると、木部内部に孔が空いたり(孔食)、断面欠損、脱落などの強度低下に陥ってしまい、漏水などを招く場合があります。
Ⅷ、鉄部(塗膜劣化、汚染・腐食などの発生状況)
外部の鉄部は雨水の影響により腐食(錆)が進行します。特に塗料による保護がなくなると、酸化のスピードが速くなります。現状が塗膜の保護が失われた状態であるならば、早めの処置が望まれます。腐食が進行すると、孔が空いたり(孔食)、断面欠損、雨水の浸入、錆汁による汚染などの劣化を招き、塗装工事だけでは補修しきれない、多額の費用を要するようになってしまいます。
Ⅸ、躯体バルコニー防水(防水膜の劣化・汚染の発生状況)
躯体バルコニー(ベランダ)の床は、一般的にウレタン防水、FRP防水、特殊金属防水(プロムナルーフ)が施されています。雨水や太陽光線(紫外線)などの影響により、塗膜の劣化や亀裂・剥がれが生じます。劣化したまま放置すると、躯体バルコニー内部に雨水が浸入しやすくなり、雨水が浸入すると雨漏りや内部構造体への腐食が懸念されます。
Ⅹ、外塀(仕上げ材の劣化・汚染の発生状況)
外塀も仕上げが塗装の場合、外壁と同じように塗膜の劣化や汚染が原因で美観を損ないます。一般的にはコンクリートブロックや化粧ブロックで造られていることが多く、美観を損なうエフロレッセンス(白華)も挙げられるが、強度的な問題はない。配筋の有無は、構造的に関係してくるので、特に古いブロックは配筋の有無を調査しておいた方が良いでしょう。
施工写真ギャラリー
【屋根 見積時】
【北側 住宅写真】
【外壁 チョーキング現象】
(1)点検・調査時 工事前
E様邸は2007年(17年前)に外部の塗り替えを行って頂きました。今回2度目の施工になります。 先ず、現状の塗膜の状態やその他の不具合箇所の有無を点検しました。屋根や外壁は塗料の性能的に既に塗り替え時期を迎えていました。塗膜の表面に白い粉状の旧塗膜が手に付着する事をチョーキング現象といいます。
【軒裏】
【鉄部 塩ビコートの剥がれ】
【切り株】
破風板や雨樋は紫外線や雨で塗膜が傷んでいました。軒裏は主に黄砂などが原因で、汚れが目立ち、暗いイメージを与えます。限定的ではありますが、庇板金の塩ビカバー部分にサビや剥がれが見られました。 植栽の切り株については、シロアリの被害がないか?心配でした。
【チェーンソーで切断】
【シロアリの有無を確認】
【チェーンソーで切断】
(2)足場仮設前の準備作業
工事前ではありましたが、切り株に白蟻の被害が出ていないか?チェーンソーを使って切断して木材の内部を確かめました。 切断した範囲に限定されますが、白蟻の被害はありませんでした。しかし、できれば住宅の床下も(無料の)白蟻点検をされては如何でしょうか。
【足場仮設完了】
【足場仮設完了】
【強風時はネットを結束した】
(3)仮設足場組み
住宅の全周に足場を組んで、塗料が飛散しない様に、メッシュネットを張りました。特に気になる部分は、2重にネットを張りました。工事期間中も強風注意の予報が出る事がありました。その時はシートを結束して、足場に異常が出ない様に注意しました。
【屋根再点検】
【屋根再点検】
【屋根材の塗膜劣化を確認】
(4)足場仮設後の再点検
足場仮設後に、再度屋根から雨樋や破風板、その他外壁や庇板金、コーキングの状態などを入念に点検作業を行いました。 屋根に関しては、表面の塗膜が劣化していました。
【軒裏天井】
【雨樋接続部分】
【外壁コーキング】
軒裏天井は、雨漏りの形跡はありませんでした。ベランダ付近の雨樋(接続部分)に雨スジ汚れがありました。 コーキングも不具合箇所がありました。
【屋根洗浄】
【破風板・軒裏天井を洗浄】
【外壁の洗浄】
(5)高圧洗浄作業
屋根や外壁、軒裏、窓廻り、その他全体的に高圧洗浄を行いました。極力近隣に迷惑をかけない様に、メッシュシートも2重に張りました。 雨天を選び、洗濯物への飛散が無い様に気をつけました。
【ベランダ床洗浄】
【磁器タイル洗浄】
【車庫の塀洗浄済み】
玄関磁器タイルや車庫塀の高圧洗浄はサービス工事です。
【窓枠コーキング充填】
【シーラー塗布】
【コーキング施工後】
(6)コーキング工事
変性シリコンコーキングで、窓枠廻りや外壁のツナギ目、ひさし廻りなどの必要な場所に、コーキングを充填しました。
【窓の養生】
【ベランダ周辺】
【車専用シートかけ】
(7)養生作業
塗装を行う前に、非塗装面や家の廻りにビニールや布でカバーする事を養生作業と云います。塗装工事の仕上がりには関係ないと思うかもしれませんが、仕上がりや塗装の耐久性にも関係する重要な作業と考えています。
【使用塗料】
【軒裏下塗り】
【軒裏下塗り】
(8)軒裏天井の塗り
エバーロックネクスト(白系)で、軒裏の下塗りを行いました。
【軒裏上塗り】
【軒裏上塗り】
【軒裏上塗り終了】
(9)軒裏天井の上塗り
下塗りと同じ手順で、上塗りを行いました。
【雨樋ケレン作業】
【使用塗料】
【下塗り】
(10)雨樋の下地処理と下塗り
雨樋を専用の道具で旧塗膜をケレンした後で、クリーンマイルドシリコン RC-110(黒)で、雨樋の下塗りを行いました。
【施工前】
【施工中】
【施工後】
(11)鉄部の下地処理(シャッターボックスの塩ビ剥離)
1箇所だけでしたが、シャッターボックスの天板の表面が剝れかかっていました。結局、その部分だけ、全て剥がす事になりました。あとのところは剥がす必要は有りませんでした。
【屋根板金の防錆塗装】
【基礎板金ケレン】
【基礎板金下塗り】
(12)鉄部の下地処理と下塗り
鉄部に錆が発生している箇所は、防錆塗装(サビ止め塗装)を行い、次に下塗りを行いました。使用した塗料は、雨樋と同じクリーンマイルドシリコン(黒)です。
【使用塗料】
【下塗り】
【下塗り】
(13)外壁の下塗り
水性ミラクシーラーエコ(クリヤー)で、壁の下塗りを行いました。
【使用塗料】
【中塗り】
【中塗り】
(14)外壁の中塗り
水性セラミシリコン(SR-425)で、壁の中塗りを行いました。
【使用塗料】
【上塗り】
【上塗り】
(15)外壁の上塗り
同じ要領で、外壁の仕上げを行いました。(1階ベランダの壁は、後で行う予定です)
【コーキング処理】
【コーキング処理】
【コーキング処理】
部位:屋根の下地処理
細かなひび割れ部分を変性シリコンコーキングで補強しました。
【使用塗料】
【下塗り】
【下塗り】
部位:屋根の下塗り
マイルドシーラーEPOで、屋根の下塗りを行いました。
【使用塗料】
【中塗り】
【中塗り】
部位:屋根の中塗り
ヤネフレッシュSi(シリコン)スレートブラックで、中塗りを行いました。
【上塗り】
【上塗り】
【上塗り終了】
部位:屋根の上塗り
再度ヤネフレッシュSi(シリコン)で、上塗りを行いました。
【使用塗料】
【下地ケレン作業】
【下塗り】
部位:破風板の下塗り
クリーンマイルドシリコン(黒)で、破風板の下塗りを行いました。
【上塗り】
【上塗り】
【上塗り】
部位:破風板の上塗り
再度、クリーンマイルドシリコン(黒)で、破風板の上塗りを行いました。
【コーキング補修】
【エポキシパテ補修】
【エポキシパテ補修】
部位:雨樋補修(サービス工事)
雨樋については、事前に打ち合わせを行い、部分補修か雨樋の交換かについて確認しました。今回は、雨樋の不具合箇所は、補修程度で対応して、次回、改修を行う際に、雨樋の交換もご検討して頂く事になりました。サービス工事の範中で、対応させていただきました。(サービス工事の場合は、保証対象外になります。)
【横樋上塗り】
【横樋上塗り】
【縦樋上塗り】
部位:雨樋の上塗り
クリーンマイルドシリコン(黒)で、雨樋の上塗りを行いました。
【防サビ塗料】
【サビ止め塗装】
【中塗り】
部位:さび止め塗装と中塗り
旧塗膜の色に合わせて、防錆塗料(黒)で、錆びた部分を塗装して、クリーンマイルドシリコン(黒)で、中塗りを行いました。
【ブロアー洗浄】
【下塗り】
【中塗り】
部位:1階南側サンルーム内の壁塗装
サンルーム内は集中的に塗装を行いました。その際、水で洗浄を行うと濡れる危険性がある為、ブロアーでホコリなどを除去する方法(ブロアー洗浄)を行いました。窓や他の塗装しない箇所をビニールや布で覆い、壁面を下塗り→中塗りの順で塗装しました
【上塗り】
【シャッターボックス塗装】
【サンルーム内の塗装完了】
部位:1階南側サンルーム内の塗装
壁面は中塗りと同じ要領で上塗りを行い、シャッター雨戸を収納する部分(シャッターボックス)を塗装しました。布やビニールを剝ぎ、清掃を行いました。
【2階仕上がり】
【1階仕上がり】
【玄関付近】
部位:塗装工事終了
当初予定していた工事内容が終了しました。
【下塗り】
【上塗り】
【完了】
部位:2階ベランダ床サラルーフ塗装(サービス工事)
ベランダの床は防水トップ(仕上げ塗料)で、塗装しました。紡錘工事ではありません。次回、最初から防水工事を行う必要があります。
【門扉塗装】
【郵便受け】
【切り株切断】
部位:門扉その他塗装(サービス工事)
アルミ製の門扉でしたが、塗装した方が美観を保持できると考え、他の箇所も最低限度塗装を行いました。