施工前後比較写真
施工前
施工後
点検・調査結果報告
Ⅰ、屋根部分(陸屋根防水含む)
建物の直上部を守ってくれるのが屋根です。屋根部の劣化によって保護機能が低下すると、雨漏りなどの損害が生じる可能性が高まります。塗装の塗膜の劣化以外にも、瓦のズレ・割れ、面土しっくいの剥がれなども雨漏りの原因となる可能性があります。
また鉄骨造やＲＣ造の陸屋根の場合は、雨漏りの原因として、防水層の劣化以外にも排水の詰まりなども挙げられます。
Ⅱ、外壁部分(塗膜劣化、汚染の発生状況)
外壁の塗装膜は、雨水や太陽光線(紫外線)の影響を受け、表層から徐々に劣化していきます。その劣化状況は、チョーキング(白亜化)、塗膜の亀裂・剥がれなどの症状となって現れます。また、建物の美観を損なう汚染は、大気中のホコリによる一般汚染と、カビ・藻類による微生物汚染が主に挙げられます。
Ⅲ、外壁部分(躯体亀裂の発生状況)
外壁のヒビ割れは、温度・湿度による建物の伸縮、内外温度差、乾燥による伸縮、車などによる地響き、地震、地盤沈下などの原因によるものがほとんどです。ヒビ割れ部分から雨水が浸入し、躯体を劣化させ、木部の腐食などを引き起こし、住環境の悪化を招きます。
また、サイディング壁の場合、ジョイント部のコーキング(シーリング)の劣化(やせ・切れ)による雨水の浸入にも注意が必要です。
Ⅳ、軒天井(塗膜劣化、汚染・漏水の発生状況)
軒天井は直上は屋根に守られていますが、風化及び反射による太陽光線(紫外線)により、塗膜の劣化・汚染が生じます。外壁と同じようにチョーキング(白亜化)、塗膜の亀裂・剥がれなどの症状となって現れます。また、屋根部の漏水や雨どいの不具合などによる雨染みや、木部の腐食なども起こりうる場合があります。
Ⅴ、破風及び鼻隠し(塗膜劣化、汚染の発生状況)
破風及び鼻隠しは、屋根側面にあるため、雨水や太陽光線(紫外線)の影響を大きく受けます。屋根・外壁と同じように、チョーキング、塗膜の亀裂・剥がれなどの症状となって現れます。また材質が木材の場合は、著しい劣化が見受けられる場合が多くなります。
Ⅵ、雨樋(劣化、退色・変形・破損などの発生状況)
雨樋は、屋根に落ちた雨水をスムーズに地面の雨水枡へ導くためのものです。塩化ビニール製のものが一般的であるため、太陽熱による退色・変形が生じやすく、雨どいの欠損による外壁への影響も考えられます。また落ち葉などによる詰り、取付金具の欠損による勾配不良などもオーバーフロー(溢れ)の原因となります。
Ⅶ、木部(塗膜劣化、汚染・腐食などの発生状況)
外部の木部は、雨水の影響により腐食が進行します。特に塗料による保護がなく、水はけが悪い状態であると、侵食のスピードが速くなります。現状が塗膜の保護が失われた状態であるならば、早めの処置が望まれます。腐食が進行すると、木部内部に孔が空いたり(孔食)、断面欠損、脱落などの強度低下に陥ってしまい、漏水などを招く場合があります。
Ⅷ、鉄部(塗膜劣化、汚染・腐食などの発生状況)
外部の鉄部は雨水の影響により腐食(錆)が進行します。特に塗料による保護がなくなると、酸化のスピードが速くなります。現状が塗膜の保護が失われた状態であるならば、早めの処置が望まれます。腐食が進行すると、孔が空いたり(孔食)、断面欠損、雨水の浸入、錆汁による汚染などの劣化を招き、塗装工事だけでは補修しきれない、多額の費用を要するようになってしまいます。
Ⅸ、躯体バルコニー防水(防水膜の劣化・汚染の発生状況)
躯体バルコニー(ベランダ)の床は、一般的にウレタン防水、ＦＲＰ防水、特殊金属防水(プロムナルーフ)が施されています。雨水や太陽光線(紫外線)などの影響により、塗膜の劣化や亀裂・剥がれが生じます。劣化したまま放置すると、躯体バルコニー内部に雨水が浸入しやすくなり、雨水が浸入すると雨漏りや内部構造体への腐食が懸念されます。
Ⅹ、外塀(仕上げ材の劣化・汚染の発生状況)
外塀も仕上げが塗装の場合、外壁と同じように塗膜の劣化や汚染が原因で美観を損ないます。一般的にはコンクリートブロックや化粧ブロックで造られていることが多く、美観を損なうエフロレッセンス(白華)も挙げられるが、強度的な問題はない。配筋の有無は、構造的に関係してくるので、特に古いブロックは配筋の有無を調査しておいた方が良いでしょう。
施工写真ギャラリー
【施工前】
【施工中】
【幕板の傷み】
(1)点検・見積時
T様邸は、16年前に弊社で最初の塗り替えを行わせて頂きました。2度目の工事をご予定でしたが、外壁や各部の塗膜及び、素地の傷み具合を点検・調査しました。
【外壁のチョーキング】
【縦樋退色】
【雨戸塗膜劣化】
(2)点検・見積時（外壁及び各部塗膜の劣化状況）
外壁塗膜全体的に色が薄くなって（退色）おり、指で触ると白い粉状の旧塗膜が付着（チョーキング現象）しました。既に防水性能が低下していると判断されました。 雨戸や縦樋なども変色が進み塗り替えの時期が来ていると判断されました。
【屋根足場】
【全周に足場設置】
【ネット張り】
(3)仮設足場工事
屋根の傾斜が7寸勾配なので、安全を確保する為に、屋根にも足場を組む事にしました。又、塗料ミストによる近隣住宅への飛散防止の為に、メッシュネットを張りました。
【2階屋根】
【横樋・破風板・軒裏天井の点検】
【ベランダ外側幕板の不具合】
(4)足場仮設後の再点検
足場を組んだ後に、2階の屋根から各部の塗膜を入念に点検しました。 特に屋根は割れや欠け・コケなどの発生も無く、比較的良好な状態と判断されました。 その他、雨樋固定金具のグラツキなども現時点では見当たりませんでした。
【コロニアル屋根の洗浄】
【横樋・破風板の洗浄】
【2階外壁の洗浄】
(5)高圧洗浄作業
高圧洗浄機を使って、屋根から順に洗浄作業を行いました。特にコーキングが傷んだ部分からの洗浄水が建物の中に入らない様に配慮しながら、作業を進めました。
【車庫の洗浄】
【洗浄後】
【擁壁の洗浄】
(6)高圧洗浄作業(サービス工事)
コンクリートの擁壁や車庫の壁の一部を専用の道具を使って、洗浄水が飛散しない様に洗いました。
【コーキング撤去】
【コーキング新設】
【幕板天端】
(7)コーキング工事
劣化したコーキングを新たに変性シリコンコーキングに打ち替えました。特に幕板の天端（テンバ）に関しては、雨水が内部に浸入していた箇所がありました。入念にコーキングを施行しました。
【使用塗料】
【下塗り】
【下塗り】
(8)軒裏天井の下塗り
ナックベース（SR-103）で、軒裏の下塗りを行いました。
【上塗り】
【上塗り】
【上塗り終了】
(9)軒裏天井の上塗り
下塗りと同じ工程で、上塗りを行いました。(但し、細かな手直し箇所は最終的に行います。)
【剥離部分のケレン作業】
【下地補強】
【下地補強】
(10)幕板の下地処理と補強
点検時に素地の傷みが酷かった幕板は、ケレン作業を行い補強の為にソフトサーフＳＧを塗布しました。
【使用塗料】
【下塗り】
【下塗り】
(11)幕板の下塗り
クリーンマイルドシリコン（RC－110）黒で、幕板の下塗りを行いました。
【下塗り】
【下塗り】
【下塗り】
(12)縦樋の下塗り
幕板同様にクリーンマイルドシリコン黒で、縦樋を下塗りしました。
【ケレン作業】
【ヒサシ板金下塗り】
【基礎板金下塗り】
(13)板金部分のケレンと下塗り
鉄製の板金は汚れやサビを除去した後で、クリーンマイルドシリコン黒で下塗りを行いました。 尚、換気扇フードカバー、その他も同じ作業を行いました。
【ケレン作業】
【使用塗料】
【下塗り】
(14)雨戸下塗り
雨戸をケレンした後でクリーンマイルドシリコン(RC-103)を使用して、雨戸の下塗りを行いました。
【上塗り】
【上塗り】
【搬入・設置】
(15)雨戸上塗り
再度塗装を行い、元の場所へ設置しました。
【ベランダ周辺】
【玄関周り】
【床の養生】
(16)養生作業
屋根以外の下塗りがある程度終わった段階で、非塗装面をビニールや布で覆う作業を養生作業と云います。（各部の下塗りを養生よりも先に行う理由は、仕上がりがより綺麗に、耐候性を上げるための方法です）
【使用塗料】
【2階壁下塗り】
【1階壁下塗り】
(17)外壁の下塗り
水性ミラクシーラーエコ（クリヤー）で、壁の下塗りを行いました。（乾燥すると透明なので、写真で確認する必要があります。）
【使用塗料】
【2階中塗り】
【2階中塗り】
(18)2階壁の中塗り
2階の壁は水性セラミシリコン（SR－420）で中塗りを行いました。
【使用塗料】
【1階中塗り】
【1階中塗り】
部位：1階壁の中塗り
1階の壁は水性セラミシリコン（SR－426）で中塗りを行いました。
【2階上塗り中】
【2階上塗り中】
【2階上塗り終了】
部位：2階壁の上塗り
再度水性セラミシリコンで、2階の壁を仕上げました。
【1階上塗り中】
【1階上塗り中】
【1階上塗り終了】
部位：1階壁の上塗り
1階の壁も中塗り同様に、水性セラミシリコンで仕上げました。(但し、細かな手直し・補修が残っています。)
【パテ処理】
【シーラー塗布】
【手直し塗装】
部位：パテ処理後の再塗装
外壁上塗り施工後に、お施主様による1階壁を一部油性パテで補修されました。数日乾燥して、シーラー塗装→下塗り→上塗りを行いました。
（将来的に油じみや塗膜に不具合が発生する可能性も否定できません。）
【使用塗料】
【下塗り施工中】
【下塗り施工中】
部位：屋根の下塗り
マイルドシーラーEPOクリヤーで、屋根の下塗りを行いました。
【使用塗料】
【中塗り施工中】
【中塗り施工中】
部位：屋根の中塗り
ヤネフレッシュSi（シリコン）RC-115サックスブルーで、中塗りを行いました。（但し、下塗りや上塗りも同じように、刷毛で細かな補修を行います。）
【上塗り施工中】
【上塗り施工中】
【板金上塗り】
部位：屋根の上塗り
中塗りと同じ工程で、仕上げ塗装を行いました。
【下塗り】
【中塗り】
【上塗り】
部位：足場ジャッキベース下塗装
屋根の傾斜が急だった為、屋根足場を設置しました。ジャッキベースの下も3工程の塗装を行いました。
【破風板上塗り】
【破風板上塗り】
【幕板上塗り】
部位：破風板・幕板の上塗り
破風板や幕板も仕上げ塗装を行いました。
【横樋上塗り】
【縦樋上塗り】
【横樋仕上げ】
部位：雨樋上塗り
横樋と縦樋の仕上げ塗装を行いました。
【笠木板金上塗り】
【庇上塗り】
【雨切り上塗り】
部位：鉄部の上塗り
ベランダの笠木や庇、基礎の板金の上塗りを行いました。
【勝手口側】
【南側】
【施工後】
部位：サービス工事
サービス工事として、モルタル部分のひび割れ箇所をシリコンコーキングで処理しました。（弾力性に優れ、耐久性が高いので、モルタルで補修するよりも長持ちするからです。）
【屋根足場解体前】
【屋根足場解体前】
【2階部分足場解体前】
部位：足場解体前完了写真
屋根の仕上がりなどを見ていただく為に撮影したものです。
【1階部分足場解体後】
【足場解体後】
【工事完了写真】
部位：解体後の完了写真
全ての作業が終わり、足場を解体しました。
