施工前後比較写真
施工前
施工後
点検・調査結果報告
Ⅰ、屋根部分(汚染の状況・塗膜劣化、その他)
M様邸は30年程前に、(株)パナホームで建てられたとお聞きしました。
15年くらい前に屋根・外壁・その他の塗り替えを行われたそうです。
屋根は雨や紫外線の影響で塗膜の劣化が壁よりも早く、既に南側の屋根はかなり劣化が進んでいると判断します。
屋根材のひび割れや欠損等に関しては、足場を組んで再度詳しく点検作業を行わなければいけません。
Ⅱ、外壁部分(塗膜劣化、汚染の発生状況)
外壁サイデングボードの玄関付近は軒庇で保護されているのでまだ光沢がありますが、詳しく点検を行うと塗膜の劣化以外でも、重い症状の箇所がありました。
尚、前回使用された塗料の種類は、弱溶剤系のウレタン塗料です。
塗料メーカーの標準仕様を考慮すれば、10~13年程度とあるので、塗り替えの時期としては妥当と云えるでしょう。
Ⅲ、シーリング(ひび割れ・亀裂の発生状況)
外壁のヒビ割れは、温度・湿度による建物の伸縮、内外温度差、乾燥による伸縮、車などによる地響き、地震、地盤沈下などの原因によるものが考えられます。
ヒビ割れ部分から雨水が浸入し、躯体を劣化させ、木部の腐食などを引き起こし、住環境の悪化を招きます。
ジョイント部のコーキング(シーリング)の劣化(やせ・切れ)による雨水の浸入にも特に注意が必要です。
Ⅳ、軒天井(塗膜劣化、汚染・漏水の発生状況)
軒裏(天井)は屋根に守られた場所なので、直接雨や紫外線の影響を受けず、比較的塗膜劣化が遅い部分と言えます。
但し、雨染みの種類や位置によっては、雨漏りの可能性もあるので全周点検しました。
現時点では、雨漏りなどの不具合は見当たりません。
Ⅴ、破風及び幕板部分(塗膜劣化、汚染の発生状況)
パナホームの場合、破風板や幕板部分には、金属板が使用されている様です。
鉄かアルミニュウムかを磁石などで確認して、必要であれば、下地処理剤を塗装した後に塗装を進めます。
現状がウレタン塗装なので、出来ればシリコン塗装を行えば、次回塗り替えの時期を延ばす事が期待できます。
Ⅵ、雨樋(劣化、退色・変形・破損などの発生状況)
現在使用されている雨樋は、パナホーム純正の製品です。特徴的なのは、塩化ビニール樹脂製ですが、芯に鉄板が使用されています。
30年経過したと仮定して、その鉄板に錆が発生した場合、逆に脆弱になっているケースも過去にありました。
その場合、同じ製品が無い場合は、全交換になってしまいます。この点も含めて、足場仮設後に再度調査を行う必要があります。
Ⅶ、金属部分(塗装の有無の確認、他)
基本的に現場での塗装が可能な金属は、鉄のみとお考え下さい。
その他の金属(アルミ・アルミ鋳物・ステンレス・ガルバニュウム)などの金属を塗装する場合は、赤外線焼付塗装でなければ、塗膜の膨れや剥離を起こす危険性が指摘されます。
Ⅷ、無塗装部分の確認
塗り替え工事を行う前に、塗装部分と塗装しない部分を明確にしておく事も工事をスムーズに進めるために重要な要素です。
ここでは、通常塗り替え工事の際に工事の対象外となる箇所を明記しました。塗り替えをご希望される場合は、別途追加費用が発生します。
施工写真ギャラリー
【屋根工事前】
【屋根 塗膜の劣化】
【コーキングの割れ、塗膜剥がれ】
(1)工事前
南様邸は築30年で、15年前位に塗り替えが行われていました。屋根の塗膜は既に劣化が進行していました。
【北側外壁】
【チョーキング現象】
【サイデングボードの剥がれ】
(2)工事前
外壁の塗膜もチョーキング現象(粉状に劣化した旧塗膜)が全体にみられ、1階北側の水道付近は、サイデングボードが剥がれていました。
入念に作業を行う様に指示しました。
【仮設足場組み】
【仮設足場組み】
【足場ネット張り】
(3)足場仮設とネット張り
足場を全面に掛けた後で、塗料が風で飛散しない様に、全面に足場ネットを張りました。
【屋根材の補修痕】
【雨樋・破風板再点検】
【外壁材の割れ】
(4)足場仮設後の再点検
足場を組んだ後に、再度点検を行い、特に傷んでいる個所がないか?など入念に調べました。
【コーキング剥がし】
【コーキング充填】
【コーキング完了】
(5)コーキング工事
変性シリコンコーキングを使用して、コーキングを打ち替えました。
(高圧洗浄作業前に、コーキングを新設する事で、壁の内部に水が染み込む事を回避しました。)
【太陽熱温水器】
【撤去後】
【屋根の高圧洗浄作業】
(6)太陽熱温水器撤去と洗浄作業
ご希望により、太陽熱温水器を撤去・廃棄(サービス工事)してから、屋根・外壁・その他の洗浄作業を行いました。
【軒裏の洗浄】
【壁の洗浄】
【1階西側洗浄】
(7)高圧洗浄作業
屋根の次は軒裏・雨樋・破風板・外壁・窓・その他、綺麗に洗浄を行いました。
【ベランダ周辺】
【1階南側 窓周辺】
【床・基礎部分の養生】
(8)養生作業
2階の屋根以外はビニールや布で、非塗装面を覆い、塗料が飛散しない様にする作業を養生作業と云います。
床にも塗料が付着しない様に布で覆いました。
【屋根の苔ケレン】
【フクレ剥がし・撤去】
【フクレ箇所シーラー塗装】
(9)下地処理・補強
屋根材は高圧洗浄で落ちないコケなどを、手作業で一枚づつケレン作業を行いました。
特に傷んでいる壁や既に剥がれている外壁サイデングは、剥がして専用のシーラーを塗りこみました。 仕上げ塗装も塗る回数を多くします。
【使用塗料】
【刷毛塗り】
【軒裏塗装】
(10)軒裏塗装
ナックベース(SR-103)白系で、軒裏を下塗り→上塗りの順番で塗装しました。
【使用塗料】
【壁の下塗り】
【壁の下塗り】
(11)外壁の下塗り
水性ミラクシーラーエコ(クリヤー)で、壁の下塗りを行いました。
【使用塗料】
【2階中塗り】
【2階中塗り】
(12)2階外壁の中塗り
水性セラミシリコンSR-167で、2階の壁の中塗りを行いました。
【使用塗料】
【1階中塗り】
【1階中塗り】
(13)1階外壁の中塗り
水性セラミシリコンSR-169で、1階の壁の中塗りを行いました。
【使用塗料】
【2階上塗り】
【2階上塗り】
(14)2階外壁の上塗り
2階の上塗りは中塗り同様に、水性セラミシリコンSR-167で仕上げを行いました。
【使用塗料】
【1階上塗り】
【1階上塗り】
(15)1階外壁の上塗り
1階の上塗りも中塗り同様に、水性セラミシリコンSR-169で仕上げを行いました。
【使用塗料】
【下塗り】
【コーキング補修】
(16)屋根の下塗り
マイルドシーラーEPOクリヤーで、屋根の下塗りを行いました。下塗りは塗料の色が透明なので、特に施工中の写真で確認が必要です。
以前、屋根にコーキングで補修がされていましたが、その後ひび割れや欠けがありました。変性シリコンコーキングで補修しています。
【使用塗料】
【中塗り】
【コーキング補修】
(17)屋根の中塗り
ヤネフレッシュで、中塗りを行いました。再度コーキングで補修も行いました。
【使用塗料】
【上塗り】
【上塗り完了】
(18)屋根の上塗り
ヤネフレッシュSi(シリコン)で、屋根の仕上げを行いました。◎屋根の塗装で気がついてことがあります。
コロニアル屋根材の下地(コンパネは長年に渡り太陽の熱で、脆弱になっている様です。次回は、屋根の改修が必要になると判断します。)
【2階屋根煙突付近】
【2階屋根南西仕上がり】
【1階屋根西側仕上がり】
(19)屋根仕上がり
天候や気温、朝露などに気をつけながら、適宜屋根の塗装が終了しました。
写真で確認していただく為に、屋根の煙突の塗装済み写真を付け加えました。
【使用塗料】
【破風板下塗り】
【破風板下塗り】
(20)破風板下塗り
クリーンマイルドシリコン(SR-103)で、破風板の下塗りを行いました。
※(SR-103)色は仕上がると、白で塗装するよりも、より白く仕上がるからです。
【破風板上塗り】
【破風板上塗り】
【破風板仕上がり】
(21)破風板上塗り
再度、破風板を塗装して仕上げました。
【使用塗料】
【横樋下塗り】
【縦樋下塗り】
(22)雨樋下塗り
破風板と同じクリーンマイルドシリコン(SR-103)で、雨樋の下塗りを行いました。
【横樋上塗り】
【縦樋上塗り】
【縦樋仕上がり】
(23)雨樋上塗り
屋根が仕上がった状態で、雨樋を塗装します。(屋根の塗料が飛散しない様に)なので、2階と1階では、塗装する日にちが違う事になります。
【幕板下塗り】
【幕板下塗り】
【幕板下塗り】
(24)幕板の下塗り
幕板及びベランダの正面部分は前回塗装が行われていました。クリーンマイルドシリコン(SR-103)で、下塗りを行いました。
【幕板上塗り】
【幕板上塗り】
【幕板上塗り】
(25)幕板の上塗り
下塗りと同じ工程で、仕上げ塗装を行いました。
【雨戸ケレン作業】
【雨戸裏側清掃】
【ブロアー清掃】
(26)雨戸塗装の下準備
雨戸は表側を塗装しますが、塗装する前にサンドペーパーでケレン作業を行います。
今回は裏側も黄砂などで汚れが目立っていたので、可能な範囲で、汚れを落とす作業を行いました。
【使用塗料】
【雨戸下塗り】
【雨戸下塗り】
(27)雨戸の下塗り
クリーンマイルドシリコン(SR-103)で、下塗りを行いました。
【雨戸上塗り】
【雨戸上塗り】
【雨戸塗装完了】
(28)雨戸の下塗り
雨戸の縁部分も鉄製なので、縁の部分も仕上げ塗装を行いました。
【雨戸搬入】
【雨戸取付】
【雨戸取付完了】
(29)雨戸の下塗り
雨戸が鉄製の為、滑車の部分に錆つきが発生していました。元の位置に取り付けましたが、スムーズに作動しないものもありました。
【玄関ドア塗装の傷み】
【調色・塗装】
【補修完了】
(30)サービス工事
玄関ドア左上に塗装の不具合箇所がありました。色を調整して、吹付け塗装を行いました。
【塗装前】
【塗装中】
【塗装完了】
(31)サービス工事
玄関横照明のカバーを黒で塗装しました。
【ひさし板金】
【塗装中】
【塗装完了】
(32)サービス工事
勝手口上の増築された庇板金を屋根と同じ黒で、塗装を行いました。
【柱ケレン】
【パテ補修】
【柱塗装】
(33)サービス工事
勝手口側の木製柱2本を補修して塗装しました。
【小屋2棟】
【塗膜の剥がれ】
【塗膜の膨れ・剥がれ】
(34)追加工事(施工前)
大分劣化が進んだ小屋を追加工事で行いました。結露が酷く、塗装に耐えられない箇所もありました。
【屋根部分】
【軒裏の剥がれ、脱落】
【軒裏の剥がれ、脱落】
(35)追加工事(施工前)
屋根からの雨漏り又は、結露によって、軒裏の一部に脱落が見られました。悪い部分は剥がす事にしました。
【旧塗膜の膨れ剥がし】
【旧塗膜の膨れ剥がし】
【木部の剥がれ】
(36)小屋塗装追加工事 不良塗膜剥がし
フクレが生じている旧塗膜を専用の道具で剥がしました。
【下塗り】
【中塗り】
【上塗り】
(37)小屋の塗装
前回お施主様が、水性塗料で塗装されていたので、今回も水性シリコン塗料を使用しました。
【屋根塗装完了】
【小屋塗装完了】
【小屋塗装完了】
(37)追加工事 小屋の塗装完了
追加工事の完了です。