施工前後比較写真
施工前
施工後
工事にあたって職人からのコメント
築17年 10年前に他社で塗り替えをされています。
屋根の苔や色の劣化を気にされていました。
近くをなん軒も工事をさせていただいたので、
見積もり依頼をされた様です。
屋根が急勾配なので、屋根も足場が必要でした。
屋根は遮熱のシリコン塗装を行いました。
工事金額は、税込み130万円台です。
点検・調査結果報告
Ⅰ、南側屋根部分(塗膜の劣化・ひび割れ)
南側の屋根は主に紫外線と雨の影響で、塗膜の経年劣化が全体的に進行していました。目視でも判る様に、屋根の色が薄くなって(退色)います。表面の塗膜の状態ですが、耐候性能が低下していると判断します。塗装面に白く流れている箇所があります。これは、表面の塗膜が劣化して、粉状になった旧塗膜が流れ出している現象(エフロレッセンス)と云います。 程度の差こそありますが、東側や西側の屋根の塗膜も経年劣化が進行していると判断します。
Ⅱ、北側屋根部分(塗膜の劣化・コケなど微生物汚染)
一般的に北側の屋根は、南側に比べて紫外線の照射量は少なく、塗膜の劣化具合も南側ほどではありませんが、これからの季節は特に屋根材表面に雨や朝露が残りやすくなるので、コケなどの微生物汚染が顕著です。広い範囲でコケが付着していました。屋根材の不具合は、足場を組んで点検を行わないと判断は出来ません。
Ⅲ、横樋(割れ・コケの堆積など改修方法)
雨樋は縦樋と横樋があります。現時点では、縦樋は光沢もあり、塗装を行わなくても大丈夫の様です.横樋は特に上部(屋根に近いところ)は、足場を組むのであれば、再度塗装を行った方が良いと判断します。塗膜劣化が進行中です。一部横樋のツナギ目にひび割れが生じていました。最低限度補修(場合によっては交換)を行い、塗装を行う必要があります。正確な事は、足場を組んで再度確認が必要と思われます。
Ⅳ、コーキング(劣化やメクレ、割れの発生状況)
窓枠廻りや化粧柱、幕板(帯部分)に変性シリコンコーキングが行われています。仕上げは弱溶剤系のシリコン塗装(クリーンマイルドシリコン)です。変性シリコンコーキングは温度差による伸縮する特性があります。なので弊社が施工するのであれば、上塗りに近いダークブラウンのコーキングを使用します。現時点では、白のコーキングを使用しているので、割れた部分が目立ちます。このまま放置すると、より目立つと思います。コーキングを打ちましして、窓枠廻りや化粧柱、幕板をシリコン塗装する事をお勧めします。
Ⅴ、幕板と壁の境目 コーキングの劣化
ハシゴでなければ見る事が出来ませんが、幕板と外壁の境目には隙間からの雨漏りを予防する為に、コーキングが施工されています。他にも窓枠廻りやその他の場所にも変性シリコンコーキングを打っています。コーキングの表面に塗膜が形成されていない場所は、紫外線などの影響で劣化していました。再度コーキングを打ってから、外壁の色に合わせて塗装する必要があると思います。
Ⅵ、ベランダ床防水層の劣化
前回の塗り替えの際には、2階ベランダの床の防水工事は行われたのでしょうか?ひび割れが生じている個所が目につきました。現状グラスウールの上からウレタン防水の様ですが、全体的に防水層が経年劣化を生じていました。このような状態であれば、再度ウレタン防水を行った方がよいと判断します。
Ⅶ、コウモリ(換気フード内に生息)
コウモリ対策として、換気口内のパイプにアルミ製の金網が施工されています。但し、現在も換気口内にコウモリが生息している証拠が確認できます。コウモリのフンが落ちていました。換気口の表面に金網を設置した方が良いでしょう。 但し野生の生物なので、簡単には縄張りから離れないのが現状の様です。
施工写真ギャラリー
【北側の屋根】
【北側の屋根】
【コケ発生】
(1)工事前
約10年前に塗り替えをされた様です。北・西側の屋根には、コケの発生が確認できました。南側の屋根は、塗膜の劣化が見られました。
【横樋ひび割れ】
【幕板コーキングの切れ】
【幕板と壁の境目】
屋根の塗膜劣化以外にも、横樋の表面が割れており、幕板のコーキングの割れ、その他にも不具合箇所が見られました。
【足場仮設中】
【足場仮設】
【足場仮設】
(2)仮設足場工事
屋根が急勾配なので、家の周囲に足場を組み、屋根足場も組む事になりました。足場ネットを張る事で、工事の安全と近隣の住宅への塗料の飛散をある程度、避ける事ができます。
【樋の清掃】
【コケ】
【屋根材の割れ】
(3)足場仮設後の再点検
現調を行った際に、樋の中にコケが繁殖していました。手作業でコケを清掃しました。屋根材の割れた箇所も、全体を隈なく確認しました。雨漏りに直接影響するような割れはありませんでした。
【屋根の洗浄】
【樋の洗浄】
【軒裏天井の洗浄】
(4)高圧洗浄作業
屋根を洗浄する際に、汚れた水が近隣に飛散する藻を防ぐ為に、専用の道具を使って、洗浄を行いました。又、コケを清掃した雨樋の中も黄砂などを丁寧に洗い流しました。 その他、軒裏や窓、幕板なども、2日かけて洗浄を行いました。
【外壁洗浄】
【ベランダ床洗浄】
【車の養生】
(5)高圧洗浄作業
外壁や2階のベランダ床、1階の汚れが目立つ場所を洗浄しました。洗浄水がかかる可能性がある車には、専用のカーシートを掛けました。
【表面の割れ】
【手直し】
【錆び落し】
(6)雨樋補修
雨樋は鉄板の上に塩ビコーティングが施された製品です。一部にメクレが生じて、サビが発生していました。今回は樋を交換するのではなく、補修を行いました。
【防サビ塗装】
【エポキシパテ補修】
【シリコン塗装】
錆止め塗装を行ったあとに2液混合タイプのエポキシパテで補修を行い塗装しました。
【屋根材のひび割れ】
【屋根のコーキング】
【屋根のコーキング】
(7)屋根材のひび割れコーキング
屋根材自体が脆くなっている箇所がありました。変性シリコンコーキングで、補修しました。
【テーピング】
【テーピング】
【コーキング充填】
(8)幕板・柱、他コーキング
化粧柱や幕板などのコーキング箇所に、メクレや割れが生じていました。適宜、コーキングを行いました。
【2階ベランダ周辺】
【1階南側】
【玄関周り】
(9)養生作業
塗装しない箇所や周辺に、塗料が飛散しない様にビニールや布で覆う作業を養生作業と云います。仕上がりを美しくする為の重要な下準備です。
【雨樋・破風板】
【窓枠廻り】
【化粧柱】
(10)雨樋・窓枠廻り・化粧柱・幕板などのケレン作業
旧塗膜の劣化や黄砂などが付着しているので、塗装する前には専用の道具でケレン作業を行いました。塗料の密着を良くして、長持ちさせる為の下地処理作業です。
【使用塗料】
【破風板下塗り】
【横樋下塗り】
(11)各部の下塗り
クリーンマイルドシリコンで、各部を下塗りしました。
【窓廻り下塗り】
【幕板下塗り】
【縦樋下塗り】
同上
【横樋上塗り】
【ケラバ破風板上塗り】
【破風板上塗り】
(12)各部の上塗り
再度クリーンマイルドシリコンで、仕上げの塗装を行いました。
【枠廻り上塗り】
【幕板上塗り】
【縦樋上塗り】
同上
【使用塗料】
【施工中】
【施工後】
(13)屋根の下塗り
マイルドシーラーEPOクリヤーで、下塗りを行いました。
【使用塗料】
【中塗り】
【中塗り】
(14)屋根の中塗り
クールタイトSi(CLR-118)で、遮熱シリコンの中塗りを行いました。
【上塗り】
【上塗り】
【上塗り】
部位:屋根の上塗り
乾燥状態を確認して、屋根の上塗りを行いました。
【下地ケレン作業】
【下塗り】
【上塗り】
部位:シャッターボックス(鉄部)塗装
旧塗膜の劣化している所を丁寧にケレンしました。→シリコン塗料で下塗り→十分乾燥させて上塗りを行いました。
【ガラス繊維施工】
【樹脂塗料塗布】
【下地完了】
部位:2階ベランダ床防水工事(下地造り)
現状の床面をケレンと清掃を行い、下地調整をしました。次にガラス繊維を敷き、エポキシ塗料で下地を作りました。
【ウレタン1回目塗布】
【ウレタン2回目塗布】
【FRP防水工事完了】
部位:2階ベランダ床防水工事(防水トップ工事)
十分乾燥させて、2液混合型ウレタン1回目塗装→2液混合型ウレタン2回目塗装を行い、翌日まで乾燥させたら歩行可能となります。
【殺虫剤噴霧】
【アルミ金網取付】
【仕上げ塗装】
部位:サービス工事(換気口金網設置)
コウモリ除けのアルミ製金網を表側に取り付けました。最初にスプレーを吹き付けて、コウモリに出ていってもらい、表側に網を再設置しました。
【ナイロン網剥がし】
【網戸枠】
【ナイロン網取付】
部位:サービス工事(ナイロン網取付)
高圧洗浄の際にナイロン製の網が2枚剥がれました。張り直しました。
【コーキング補修】
【乾燥固着】
【補修完了】
部位:サービス工事(タイルの割れ補修)
玄関タイルの割れをシリコンコークを使って、補修しました。
【詰まり清掃】
【樋清掃】
【水で洗い流す】
部位:サービス工事(車庫清掃)
長年堆積していた黄砂などを、清掃してきれいにしました。
【施工前】
【施工中】
【施工後】
部位:サービス工事(アルミ塗装)
基本的にアルミ素材は塗装しません とお伝えしましたが、目につく所なので、ご了解をいただいてから塗装しました。
【完了写真】
【完了写真】
【完了写真】
部位:足場解体 工事完了
幕板や化粧柱、ケラバ破風板などは、塗膜が劣化しにくい様に、予定よりも塗る回数を多くしました。全ての作業が終わり、足場を解体して、最後に清掃しました。